キャリアを積んでいくと誰しもが少なからず転職を考えるでしょうし、実際に転職しなければ得れなかったスキルや経験もあって、キャリアアップに繋がった方も多いでしょう。
しかしながら、中途採用の選考では転職を繰り返してしまったが為に「転職回数が多い」とか「ジョブホッパーなのかな?」という印象を与えてしまう可能性もあります。
実際の中途採用の面接を通じて、転職回数が多くても内定獲得していった方を見てそこにはどんな特徴があるのか?考えていきたいと思います。
転職市場はどんどん変化している
まず、転職市場について少し大きなマクロな流れから見ていきましょう。
10年前と最近の転職市場で大きく変わった事は何か?という事についてですが、間違いなく人材の流動性が上がりました。すなわち、転職をする人が増えたという事ですね。
これは、グローバル化によって日本特有の終身雇用のシステムが維持できなくなり、新卒で就職した企業だけで定年まで勤め上げる事が難しくなったという事が背景にあります。
10年前まで企業側が採用したい人材というのは、真面目で言う事を聞いてしっかり働くという事でした。これは、かつて日本の大企業であった白物家電業界の現状を見てもわかる事ですね。
しかしながら、グローバル化して海外の厳しい環境では、そういった人材だけでは勝ち抜けなくなってしまいました。
要は、自分で問題解決して状況に適したアクションをとれるという事がより重要なスキルになってきていて、最近ではこういったスキルを持つ優秀な人材を外部から採用して社内で戦略上重要なポジションを用意してオファーするというケースもかなり増えてきました。
世界を見渡せば転職回数は問題ではない
では、転職回数について把握してみましょう。企業側からするとどれぐらい転職を経験していれば「この方は転職回数が多い」という印象を持つのでしょうか。
一般的に20代では3回〜、30代で4回〜からは「転職回数が多い」という印象を持ち始めます。しなしながら、多くの企業では転職回数が多い事で書類選考からそのまま不採用という事にはしない方針の企業が多いです。
なぜなら、あくまで転職回数が多い・少ないというのは単なる結果に過ぎず先入観で物事を判断してしまいがちになるからですね。採用の本質とは本来「優秀な人を採用する」という事でなければいけませんので、書類選考では問題になりません。
では、どこで判断するかというのはやはり対面である面接でです。面接官が最も確認したい点は、転職に臨む姿勢になります。すなわち「なぜ転職したのか?」という事になります。
売れるスキル・経験を持つ事
極端な話、スキルや経験があれば転職回数なんて誰も気にしません。
具体的にその最たる例が、金融界で活躍している山崎元さんでしょう。もう50歳を超えていますが、今までの転職回数は12回とあまり周囲にはいないようなパターンではないでしょうか。
しかし、山崎さんは金融の中でも資産運用にする知識と経験については絶対的なものを持っています。現在在籍する楽天証券でも転職活動の際に「サイドビジネスを続けさせてくれる事が条件」という事で、条件を提示してでも企業側から来てほしいという事になっているというわけです。
この例を見ても、スキル・経験がないから転職回数で判断せざるを得ないという発想になります。
既に転職回数が多いという方も全く問題はありません、考えるべくは売れるスキル・経験を積んで魅力的な人材になるという事です。
皮肉な事に、企業の業績が悪くなってリストラしなければいけない状況の時「スキルや経験のある尖った社員」よりも「スキルや経験のない忠誠心のある社員」をリストラ対象として再起を図ろうとします。
もちろん、その方がよっぽど効率が良いわけですね。だからこそ、企業とは対等な立場でなければいけませんし、頼れるのは自分自身のみという事が言えます。
まとめ
転職回数なんてのは結局日本のサラリーマン社会の一つの基準でしかありませんので、こだわってマイナスに考える必要はありません。
それよりも、企業やヘッドハンターから声をかけられるような人材になる事に焦点を絞りましょう、これからもっとこういった流動化が加速していくでしょう。Good luck!