日系企業で働いている方々と話をすると「社内でとにかく会議が多い」という事がいつも話題に上がります。
意見の摺り合わせも兼ねて会議を行うケースも多いですが、せっかくならその時間を新しいイノベーションを生み出す為に使いたいものですよね。
最近では、アメリカ・シリコンバレーでもポストイットを使ったアイディア会議なるものが流行っていますが、今回はそんなアメリカのアイディア会議から少しエッセンスを見てみましょう。
上司から率先してバカなアイディアを出してみる
アイディア会議というのは、上司部下関係なく、新商品案を考えたり、柔軟な発想で新しいアイディアを生み出すようなブレストの場を指します。
革新的なアイディアを生み出す事でも知られているアメリカ・シリコンバレーではこういったアイディア会議が活発に行われていて具体的なメソッドも公開されるようになりました。
実は、そこにはアイディア会議の効率を上げる為に様々なルールを設けたりとアイディアを生み出す為の仕組みがあったんですね。
まず、アイディア会議の効率を上げるには「最初に上司が少しバカなアイディアを出してみる」事がポイントと言われています。
特に「最初」が肝心で、会議の雰囲気やその後の流れはほとんど序盤で決まると言われています。
会議の最初に上司が示してあげる事によって会議参加者にレベル感も伝わり、参加者同士の脳も繋がりやすくなります。
ここで上司がもっともらしいアイディアを出してしまうと、部下は萎縮してしまって自分の意見を出さなくなってしまう可能性も考えられますよね。
これは日系企業で非常によく見られる光景で、こういう事をやっていると会議自体が閉鎖的で退屈なものになり、実はイノベーションとは真逆に進んでいってしまう原因になります。
事前準備でアイディアを集めて共通点を探す
アイディア会議を効率的に進めていくには会議中のジャストアイデアももちろん重要ですが「事前に議題を共有して各自がある程度アイディアを持ち寄る」事も非常に有効な方法です。
ジャストアイデアだけではどうしても会議が行き詰まってしまうケースも多いですし、そんな時に一人ひとりの事前に考えてきたアイディアを集めてみます。
そして、そのアイディアを編集しながら共通点を探してみます。
そうすると「アイディア自体は少し異なるけど要素は同じだよね」とか「これとこれは同じ事言ってるよね」というように徐々に共通点が見えてきて、アイディアの裏にある本質や軸に辿り着きやすくなるというメリットがあります。
図解してみてアイディアをひっくり返してみる
会議が進むにつれて、事前に考えてきたアイディアを編集して共通点が見つかったり、ジャストアイデアでとにかくユニークなアイディアが挙がってきたりと徐々に材料が揃ってきます。
そんな時に有効なのは、数ある共通点やアイディアを実際に可視化する為に図解して、それを違う角度から見てみるという事です。
例えば、iPhoneという革新な商品は「サイズ小×機能性抜群」という要素が出てきますが「サイズ大×機能性抜群」にするとiPadができますし「サイズ小×機能性劣る」というところで考えるとiPodなどができるようになりますよね。
こうやって要素や共通点をひっくり返してみたり、図解したものを少しずつずらしてみると新しい切り口や糸口がつかめるようになってきます。
実は革新的なアイディアというのは50%以上の人が最初反対すると言われていますが、「革新的」なので多くの人にとってはなかなか理解できないというわけですね。
こうやって見てみるとイノベーティブなアイディアというのは既存のものでも、見方を変えてみればまだまだ出てくるかもしれませんね。
まとめ
アイディア会議というのは非常に面白くて、回数を重ねて経験値を上げる程上手くできるようになってきます。
柔軟なアイディアを出す為には雰囲気が非常に大事ですし、その為には上司の振る舞いというのがポイントになってくるわけですね。
「組織は頭から腐る」という言葉もあるように、気をつけなければいけないですし、上司こそしっかり心掛けてプロジェクトを進めたいものですね。