最近では、キャリアや転職において日系と外資系という風に比較されるようになってきました。
せっかく働くのなら個人に合った環境で働きたいものですね。日系と外資系どういった違いがあってどちらを選ぶべきか?
今回は、私の経験や一緒に働いた方々の話から、その違いを見ていきたいと思います。
目次
外資系企業で転職やキャリアを考える
外資系企業で働くというとどういうイメージをお持ちでしょうか?「英語が必須」とか「勤続年数が短い」というイメージを持たれる方もいるかもしれませんね。
日本にある外資系企業はあくまで支社
一番最初に理解しなければいけない事は、日本にある外資系企業はあくまで海外に本社がある企業の支社という事です。例えば、アメリカに本社があって有名なAmazonは日本に支社がありますが、指示系統はアメリカなので大きな戦略はほぼアメリカで決まって、日本にはエグゼキューション部隊がいるという感じになっています。
ここは企業のスタイルによって異なりますので、事前に日本のマーケットがどういう立ち位置なのか、どれぐらいの自由さがあるのか個別に確認する必要があります。
景気によって雇用が不安定な場合がある
例えば、日本のマーケットが思うように売上を上げる事ができない場合は撤退も選択肢の一つです。これは、全社戦略で集中と選択する意味においては当然ですよね。
その為、いきなり解雇を言い渡されるケースもないとは言えません。例えば、シティバンクの個人向け業務が日本から撤退になったり、HSBCも日本から撤退してHSBC香港に統合される形になりました。
日系であれば、基本的に日本のマーケットから撤退する事はないので、その点外資系企業とは違うという事を頭に入れておきましょう。
社内ではフラットな場合が多い
外資系投資銀行等のプロフェッショナルファームを除いて、外資系企業は社内がフラットな場合が多いです。これは、勤続年数を見ても一部関係していると思いますが、日系企業であれば終身雇用的にずっと働いている方々が多いですが、外資系企業であれば数年で転職していく方も多いです。
外資系企業では、会議においても発言しないと価値がないと思われるケースも多いので、自分で積極的に発言して仕事をアクティブに進めていきたいという方には向いている環境かと思います。
日系企業で転職やキャリアを考える
さて、日系企業のイメージとはどういうものでしょうか?「年功序列」とか「終身雇用」といったイメージを持たれるかもしれませんね。
日本から世界へという考え方
多くの日系企業では、日本のマーケットがどんどん縮小していくので海外に販路を見つけて拡大していくという方向にシフトし始めています。一般的に、外資系企業の方が英語を使ったりする機会があると感じる方もいるかもしれませんが、最近では日系企業でも英語を使って仕事をする機会も増えてきました。
このあたりは、企業によって変わるので日系と外資系と分ける事なく事前に転職エージェントに確認する事をオススメします。
雇用は安定している
日系企業で働くメリットというのは、何と言っても雇用が安定しているという事でしょうか。例えば、アメリカを見てもわかるようにレイオフ(解雇)というのはよく聞きます。
しかしながら、日系企業は雇用の安定をかなり大事にしている企業が多いので、シャープや東芝のような事がない限りは雇用が比較的安定していると言えるでしょう。
意思決定のスピードが遅い
海外の方に日系企業の印象を聞くと、意思決定のスピードの遅さを指摘される方が多いです。これは日本の伝統的な社内の根回しが大きな原因で、なかなかスムーズに物事が進みません。
自分でアクティブに物事を進めたいと思っていても、トップの意思決定が数カ月かかってスピード感がないと感じるケースは多々ありますので注意が必要です。最近では社内で権限委譲を推進して改善されている企業もありますので、事前に転職エージェントに確認しましょう。
まとめ
個人的には、①自分がどういう働き方をしたいか、給料や働きやすさ等を優先順位を決める②転職エージェントとコンタクトをとって情報を集める③日系か外資系を判断する、というステップがオススメです。
日系と外資系も大まかな特徴の違いはありますが、企業によって働き方や企業文化、平均年齢など実に様々です。日系企業でも海外案件も多い場合もありますし、逆に外資系企業で全く英語を使わない場合もあります。
日系と外資系という枠組みで考えると本質からずれてしまう可能性がありますので、しっかり自分の軸を決めた上で転職先の検討をしたいものですね。